「西神田de街巡りコン」を例に千代田区に住まい、出会い、結婚するということについて 小林たかやH26年第1回定例会ちよだの声代表質問全文
質問で使用する写真と以下は、質問全文を掲載します。
「西神田de街巡りコン」のコース 所要時間は、14:00~18:00 の4時間
H25年西神田地域に掲示された、まちイベント「西神田de街巡りコン」のチラシ
1.集合地点の三崎神社で昇殿参拝
2. 日本でただ1つのコンビニ卓球場でプレー
3.カトリック神田教会を見学
4. 西神田公園の町会秋祭りに合流
5.西神田の子どもお神輿をコスモス館広場で担ぐ
6.若者の行きつけのバーJB‘s BAR
とまちを巡り、最後は、合コン 西神田町会の取り組みは、詳しくは
http://www.kochira-jinbocho.jp/news/post__de.php をご覧下さい。
以下 質問の全文です。
H26年 第1回定例会にあたり、ちよだの声を代表して、質問致します。
まず最初に 千代田区に住まい、出会い、結婚するということについて「西神田de街巡りコン」
というイベントを例に質問します。
昨年の11月23日に西神田青年部主催で「西神田de街巡りコン」と言う西神田のまちの魅力を
発見しながら、男女の出会いを演出する面白いイベントが開催されたそうです。このイベントは、
午後2時に 三崎神社に集合し、全員でカトリック神田教会、コンビニ併設の卓球場、町会の秋
祭り開催中の西神田公園を訪れ、最後に地元のバーで懇親会を開くというものです。
午後6時に終了、所要時間4時間です。対象は20歳以上の未婚者、西神田に在住・在勤なら応募でき
フェイスブックの「ニシカンダー」での 申込みと なっており、今回は30代の男女34人(女性18人、男性16人)
の参加があったとのことです。
このイベントは、西神田青年部が「まずは、まちに人を呼び込みたい。若い人たちのネットワークが出来れば、
災害時など町会としても心強い。出会った人たちが結婚して、西神田に住んでもらえば」と期待して企画した
ものです。このイベントには、千代田区や東京都のバックアップがあり地元町会がやっているので、安心して
参加された方が多くいらしゃいました。実際、東京都の地域(ちいき)底力(そこぢから)再生(さいせい)事業として
補助金も出ていたり、千代田区のホームページ掲載や神保町出張所の応援、千代田区社会福祉協議会の
広報活動支援もありました。また、東京新聞がこのイベントを取り上げ、参加者 募集の広報になりました。
(チラシ提示)1枚目
私は、この西神田青年部の取り組みを千代田区社会福祉協議会のメールマガジンで知りました。
地域情報をマメに流している千代田区社会福祉協議会の広報活動も評価したいと思います。
さて、このイベントの企画内容を聞いて私は、感心しました。先ほど、ざっとイベントを説明しましたが、
企画内容がよく練(ね)れているので詳しくご紹介いたします。
まず、集合地点の①三崎神社では、昇殿参拝し、宮司さんに特別に「願いが絶対叶うように」と
のりと をあげて頂き、縁結びのお守りが渡されます。次に日本に1つしかない②コンビニの卓球場で
男女入り混じって卓球をし、続いて③カトリック神田(かんだ)教会を見学、ちょうど結婚式が終わったところに
入り新郎新婦を見送ります。そして、④西神田公園での町会秋祭りに合流して、秋のサンマを食べ
、⑤西神田町会の子ども神輿をコスモス館前の広場で担ぐ。最後に若者が集まる⑥地元のバーでカップル
作りの歓談をするというもので、今回のイベント後、実際、5組のカップルが出来たとのことです。
(三崎神社の写真提示)1枚目
(ファミマの写真提示)2.3枚目
(教会の写真提示)4枚目
(公園の写真提示)5枚目
(お神輿の写真提示)6枚目
(バーの写真提示)7枚目
現代は結婚率が下がっていて、日本では、国勢調査から生涯未婚率を予測し直(なお)して
男性35%、女性27%という結果です。千代田区の未婚率はわかりませんが、概ねこんなところ、
もしくは実感はこれ以上だと思います。
私も区民の親御さん達から適齢の子どもが結婚しない、誰か良いお相手はいないかと相談を
受けることが増えました。
「西神田de街巡りコン」は、企画内容が素晴らしいものでした。まちの青年部が実行委員を
やっているので、まちのことをよく知っており、町会とのコミュニケーションが取れて、同じ日に
行われた町会イベント「秋祭り」とのコラボレーションができました。 ここで、お神輿を初めて
担いだ若者は、今度は、本当のお神輿を担ぎたいと希望するなど町会とのつながりが出来ました。
また、まちにはイベントを開催するのに必要な印刷屋さん、コピーライター、デザイナーがそろっているし、
三崎神社、キリスト教会、コンビニの卓球場、公園でのお祭り、若者の行くバーなどの地域資源を熟知
している人がいて活用できました。 地域にあるものをつなげるコーディネーターが地域コミュニティーを
機能させた、こういうイベントは、 みんなが喜ぶことで、地域と時代のニーズをとらえております。
結婚するか、しないか、ということは、個人の問題です。しかし、地域を担う後継者たちが結婚したい
のに結婚できず年齢を過ごしてしまうことは、今やコミュニティーの課題にもなってきています。
希望する人には、出会いの場を提供することを千代田区がもっとサポートするような施策があっても
良いのではないでしょうか。
現在、千代田区でも地域と若者、新住民をつなぐことが、大変難しいと言われております。
こういう活動を支援することで、今までにない地域コミュニティーの活性化がはかれると考えます。
このようなイベントを支援し、他の地域に拡げていく体制を作らなくてはなりません。資金的に頼り
の東京都地域(ちいき)底力(そこぢから)再生(さいせい)事業としての補助金は、いつ打ち切られる
かわかりません。区は今回、区のホームページや神保町出張所の応援、そして、千代田区社会
福祉協議会が広報の支援を精一杯したものの、これだけではなかなかイベントを続けられるもの
ではありません。継続したり、さらに拡げたりするには限界があります。また、こういうイベントを
成功させるには、このまちに住んで、まちを愛してくれる、核になる人がいて、企画運営してくれて初めて成し得ます。
私は、このようなことをキッカケにこのまちは、良いなと思ってくれて、良いなと思ってくれた人が結婚して、
また地域コミュニティーに参加してくれる。新しい入居者や若者が地域に入ってくれことを期待したいと
思います。こういうイベントを区や社会福祉協議会などで是非続けて欲しいと思いますし、広がって欲しいと
思います。私は、婚活イベントを区が仕掛けられないかと思っていたところに西神田のこのイベントを知りました。
話を聞けば聞くほど、想像以上に素晴らしく良くできた取り組みです。
西神田には様々な人が住み、学び、働いている。西神田に集う人々を「ニシカンダー」とネーミングし、
イベントを通じてお互いの交流を深める。ロゴマークを作り町会のホームページを作り、フェイスブックを
作っています。素晴らしい新しい視点です。こういうイベントならば、もっと、あちこちで、やれたらいいと思います。
(ロゴマーク掲示)
ここで質問します。
1.区長は、西神田青年部のイベントをご存知の ことと思いますが、この取り組みをどのように感じますか。
2.大げさなコミュニティー論争ばかりでなく、地域に生きる視点が行政に必要とされていると思います。
千代田区を支える地元の子どもが結婚適齢期になっても出会いのキッカケが少ないということに「程よいキッカケの場」
を作るのに「まち」が結婚の仲人になるということは、素晴らしいことだと思いますが、ご見解はいかがですか。
3.まちという懐(ふところ)の中で「ゆりかごから墓場まで」年代を超えて喜べるところが千代田区にはあります。
千代田区のような大都会は、婚活イベントとして、いつでも商業ベースで企業が入って来ます。公的機関として、
こういうイベントに少し、区が手を差し伸べることで、いかがわしさのない安心感を参加したい若者に与えることが可能です。
千代田区のまちには厚みがあるので地域コミュニティーの中で出会った人は、地域コミュニティーの中で育っていくのです。
結婚のキッカケ作りの場を行政が担いサポートする視点が必要です。この「西神田de街巡りコン」のようなイベントは、
企画運営できる人材がいなくては成り立ちません。まちが結婚の仲人になる人材を育てるため、ノウハウを引き継ぐため
に対応できる専門窓口を作っては、いかがでしょうか。
4.東京都の補助金もいつ終了するかわからないので、都とバッテングしないで助成できる方法を考えては、
どうでしょうか。(都は、他から補助金が出ているものには助成しないわけですから。)
5.「西神田de街巡りコン」イベントでは、広報活動が重要な課題でした。
まちにイベント開催のパンフレットを500、600枚ポスティングしたそうです。一つの町会では、広報力がないので
新聞社、テレビ局、ラジオ局など紙媒体やメディア活用も区が媒体となって広報の支援しては、いかがでしょうか。
6.最近の取り組みですが神田の街を活性化するために学生を呼び込んだ淡路町二丁目市街地再開発事業に
学生専用マンション『ワテラススチューデントハウス』という例があります。
これは新築でしかも家具類が完備、地域の相場と比べてもかなり安いワンルームマンションを賃貸するもの。
対象は18~25歳の学生の方で入居者の義務として地域活動への参加とし、地域活動は、地元の祭り、
運動会、年末の夜警のうち、どれか ひとつへの参加が義務づけられています。またWATERRASの防災訓練
へは必ず参加。その他、地域情報誌の編集や周辺の美化活動、季節イベントの企画・運営への参加などを
ポイント制にして、年間12ポイント以上に達しないと契約延長ができない仕組みとしています。民間の取り組みで
すがこのように学生を地域コミュニティーに引き入れる新しい仕組みづくりもはじまっております。高級マンションの
家賃を下げて地域コミュニティーに参加させることに無理があればこの取り組みも続きません。
しかし、こういう様々な取り組みで若者を千代田区の地域コミュニティーに参加参画していただく仕組みを
作っていかなくては、将来の千代田区に夢は持てません。
今後の大規模再開発には、必要だと思いますが区の見解は如何ですか。
次に「補助金の見直しについて」お伺いします。
ここ数年にわたり私は、再三、補助金の適正化に向けて検討するよう提案してまいりました。
その結果、明らかになりましたことは、111の補助金があり1年に734団体に36億円支払われていること
、この補助団体や補助金額が毎年ほとんど変わらないこと。
行政改革で区民サービスが切られる中で 区は、 補助金の使途確認等の見直しに着手したものの、
補助金自体の見直しには、着手せず、いまだに、一度補助金として認められた事業は、なかなか見直しが
出来ないで出し続けているのが現実です。
いままでの見直しの中で、区は、団体補助金から事業補助金へ移行するという方向で見直しを進めています。
しかし、そもそも、区は、補助金とは、いかなるものと考えているのでしょうか。私は、補助金は、
新しいコミュニティーを作り、コミュニティーを維持発展させるためのもの。コミュニティーを活性化させるための、
また、区を補完し、政策を誘導する、まさに区政活性化の大元であると考えております。
当然「公平、公正」な補助金の支出は、区政が区民の信頼を得るためには欠かせません。
公平、公正を確保するには、区民への情報公開が基本です。
H25年、ちょうど1年前の予算特別委員会で、まずは補助金の全容を公開すべきと発言したところ、
区長から「基本的には公開する」との答弁をいただいていたことは、お忘れでないと思います。
もちろん、コミュニティーの継続性を大切にするという点から原理原則ばかりではすまないと考える
理事者の悩みも理解できる部分もあります。
しかし、だからといって形骸化し、硬直化し、既得権益化したかのような補助金を温存しては、
新たに意欲的に活動をはじめている人々に参画の機会もないという、補助金の本来の
効用(こうよう)を活(い)かすことが なくなるのではないかと心配されるのです。
ここで質問します。
1.補助金とは、あらためて、いかなるものか区の見解をお示しください。
2.補助金の庁内での統一的な「交付基準」、「見直し基準」は定められているのですか。
もし、あればお示しください。
3.実際、補助金の公開は、どのような形でどのようになされているか。お答えください。
4.私は、補助金の全面的な見直しを今まで主張してきましたが、現時点では、どうやら、区では、
補助金の使途確認等の見直し段階にあるようです。では、その基本方針に基づき補助金の使途は
、どこまでどのように確認されたのか、お示しください。
5.補助金の内容が区民のだれでもわかる事業シートの作成については、以前、必要はないとの
見解でした。今後「補助金のあり方」検討には、必要だと思いますが現時点でのご見解は如何ですか。
6.私は、本来の補助金制度の見直しについて次のような方向で道筋を示しました。
1)現在ある補助金を一旦白紙に戻し、新しい 制度を創設。
2)新制度は、公募による補助金制度とする。
3)重点施策のため、コミュニティー活性化のための補助金制度とする。
4)一定期間ごとに全補助金事業を見直す。
5)第三者機関を設置する。
6)区民に情報の公開と提供を行なう。
まずは、補助金のあり方検討会に住民の参加・参画と学識者、専門家を入れて作ることが先決です。
補助金のあり方検討会を設置されますか。お答えください。
7.最後に補助金の全面的見直しが、今後どのようなスケジュールとスピード感をもって、
どのように行なわれるのかお示しください。
以上 石川区長並びに関係理事者の明快な答弁を求めて質問を終わります。