令和6年千代田区議会第2回定例会 小林たかや 一般質問への回答
〔教育担当部長 大森幹夫 君登壇〕
○教育担当部長(大森幹夫 君)
小林議員の校内教育支援センターについて、お答えいたします。
まず、不登校児童・生徒数の実態把握と居場所の利用内訳ですが、教育委員会では、月に1回、各校から不登校者情報を収集し、実態を把握しています。また、5月時点で、はくちょう教室18名 、バーチャル・ラーニング・プラットフォーム2名、フリースクール11名が登録しており、利用したい日時に利用している状況です。次に、
スペシャルサポートルーム
についてですが、学校管理職及び教職員においては、十分な理解の下、不登校や支援を要する児童・生徒のニーズを把握し、対応できるよう 、 準備を進めてきました。また、昨年度中に、全保護者ヘ リーフレットを配付するとともに、学校では保護者会などで周知しています。多くの学校で、子どもたちには、担任を通じ、利用について話をしています。利用者数は、学校個々の事情や日時によって異なりますので、実数を把握しておりません。
また、各校の実態に応じて、適切な場所に設置されているとともに、必要物品についても、各校で適切に購入を進めております。人材については、スクールライフサポーターを全校に配置できるよ う取り組んでいます。さらに、運用当初ということから、各校の状況を随時確認するとともに、環境整備について助言をしております。今後は、モデル 校となる学校を特定し、さらなる充実に努めてまいります。次に、
不登校対策の進捗状況
ですが、はくちょう教室は、移転前のスペースの課題が解消され、指導員を増やすこともでき、通室する子どもたちは、ゆとりを持って活動をしております。また、民間のフリースクールとは、本年3月に連絡協議会を開催しました。今後、連携を深めながら、課題を洗い出していきます。
バーチャル・ラーニング・プラ ットフォーム については、現時点での利用者は2名です。今後、より多くの児童・生徒が利用、交流できるメタバース空間として展開していきたいと考えております。
最後に、
大綱などでの議論等
についてですが、大綱にある「全ての子どもが誰一人取り残されることなく、将来にわたって幸福な生活を送ること」の実現と関連づくよう議論を重ね、子育て・教育ビジョンでは、不登校対策として 、 居場所づくりと誰一人取り残されない学びの保障を掲げました。今後、今年度より拡充した不登校対策施策が多くの成果を上げられるよう、着実に実行して まいります 。
〔 地域振興部長印出井一美 君登壇〕
○地域振興部長 印出井一美 君)
小林議員の地域コミュニティ活性化の取り組みに関するご質問にお答えいたします。
初めに、
住民自治、地域コミュニティの 在り方
についてですが、防犯・防災、環境美化、高齢者や子どもの見守り等 、地域の諸課題に地域住民自ら関与し、身近なサービスを住民に近い ところ で住民参加と協働の下で展開する地方自治の基盤が住民自治であり、その中心が町会であると認識しています。一方、少子高齢化の進展、災害の激甚化 など、地域の支え合いの必要性は高まっており、町会だけで なく、地域で活動する様々な主体がつながり、連携 、 協力していくことが今後の地域コミュニティの在り方に求められているものと認識をしています。
地域コミュニティの定義ですが、平成27年1月の地域 コミュニ ティ活性化検討委員会の提言において 、「共通の生活地域をもとにした居住者を中核とした人と人とのつながり」としております。町会は、一般的に市区町村の一定の区域において住所を有する者の地縁に基づいて形成された団体で、地域生活環境や安全 ・ 安心の確保のほか、祭礼などを通じた住民相互の親睦の和の醸成や地域文化 、 誇りの継承を担う地域自治組織の基盤であると認識しております。
また、
他の地域コミュニティについて
のお尋ねですが、地域ごと 、または 、地域性を持たず 、特定の目的を持った活動団体を指すものと認識しています。いずれも、住民自治・コミュニティ活性化に欠かせないものと認識してございます。
次に、
町会に加入していない人々のコミュニティ の 所属状況
でございますが、マンション管理組合、ボランティアセンター登録団体、生涯学習やスポーツ団体、 NPO 法人のほか、様々なテーマ、分野で活動している団体があるものと認識しています。こうしたコミュニティの実態について、詳細は把握してございませんが、いずれも高齢化や担い手不足、情報や活動の場の不足、相互のつながりなどに課題があるものと認識しています。
次に、
町会・自治会加入率とその傾向、コミュニティへの対策
についてですが、個々の町会の実態は把握してございませんが、世論調査に基づく加入率は、令和5年度 、 約49% で 、 近年40% 後半程度で推移をしてござい ます。加入促進ですが、地域活性化事業等によるイベント実施やホームページの運営により 、 町会参加のきっかけ づくり 、町会情報発信の支援などを行ってまいりました。また、町会とその他のコミュニティの交流と活性化を促す取組としては、地縁の会と題して、運動やスポーツをテーマに地域のつながりを考える会を実施したり、コミュニティ団体の交流イベント「コミュニティラボライブ」等を実施したりしてまいりました。
最後に、
地域コミュニティに関する条例の必要性
についてですが、地域コミュニティの中心的役割を担う町会の担い手不足等により、祭礼行事の継承も困難になるなど、町会支援施策の充実は喫緊の課題であると認識してございます。それらを踏まえて、来年度予算に向けて、町会加入の促進や負担軽減など 、町会の持続可能性を高める取組、町会情報の発信や人材育成など、町会活動の活性化を図る取組、多様な地域コミュニティ団体と町会の連携を図る取組などの視点から 、町会支援施策を見直すことを優先しながら、ご提案の条例については、先進自治体の情報収集などに努めてまいります。
( 小林たかや 議員)
19番小林たかや、自席から再質問します。
まず、今の地域コミュニティの取組ですけれども、区政におけるコミュニティの重要度、優先度は、少子化、DXとか再開発と比較すると、明らかに低いと感じています。今も、区長もずっと言っておられますけれど、祭礼文化など大切だと、こういうのを 、(ベルの音あり)充実させなくちゃいけないと言っているけど、地域振興費の中にコミュニティに関する予算は特段出てきてないんですよね。これでコミュニティは大切だ、大切だと答弁をされても、全然、説得力がないんですけれども、その点についてどう考えているか、お答えください。
それと、SSRですけど、各校に格差がある。それで、この格差をどうやって埋めるか、いいところはいいんですけど、そうじゃないところは勘違いしているところがあるんですね。先ほど指摘しましたように、SSRが必要だからSSRをつくらなくちゃいけないのに、SSRが 、 都合のよいS SRにしている。そこのところがいけないんであって、その辺を、もう一度、答えていただきたいと思います。
〔教育担当部長 大森幹夫 君登壇〕
○教育担当部長(大森幹夫 君)
小林議員の再質問にお答えいたします。
今年度から全校に設置いたしました SSR でございます 。 開始後間もないですが、これから、今後課題などもしっかりと把握に努めていきたいと思います。しかしながら、基本的には各校の実態に応じて適切に設置をされているというふうに認識しております。
〔 地域振興部長印出井一美 君登壇〕
○地域振興部長 印出井 一美 君)
小林議員の再質問にお答えいたします。
本日も 、様々答弁いたしましたけれども、町会は地域コミュニティの中心であり基軸であると、そういう認識の下 に、危機感は小林議員と共有しているところでございます。先ほど申し上げたとおり、3つの視点から町会支援の在り方を見直してまいります。その趣旨は、現行の取組の棚卸しですね 、それから、いわゆる千代田区の町会において、これまで実施をしなくてもよいような取組、例えば町会活動運営の支援の具体的な在り方や加入促進の仕方、そういったことも、やっぱり町会の構成の変化によりまして、千代田区でもそういったことを実施していく必要性があるんじゃないかというふうに認識をしているところでございます。そういったこれまで不足していた取組などについて、しっかり体系化して、戦略的に来年度取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。